情報確認日:2026-03-01 | 熊本地震で被災し40日間避難所生活を経験したtendreスタッフによる実体験情報
熊本地震40日間の避難所生活で学んだ!地震直後にすべき行動と対策の完全ガイド
地震による災害におきまして、被災された皆様にお見舞い申し上げます。そして被災された地域の一日も早い再建と復興を、心からお祈り申し上げます。
このページは熊本地震で被災し最長で40日間避難所生活をしたtendreスタッフ一同が、実際に地震の際にやった行動や対策をまとめた情報です。お住まいがダメージを受けたけど継続して住める方・数年以内に立て替えなければならないけど当面は住める方に役立てていただければ幸いです。
大地震当初はまず動けません。とりあえず物が落ちない場所に揺れが収まるまでじっとしているしかなかったです。
多分大地震を夜に経験された方は一緒だと思います。地震直後停電になり、夜は真っ暗で何もかも分かりません。物が落ちて割れているのが分かりますが、明かりがないため何も動けません。
✓ 揺れが収まるまで安全な場所でじっとする
✓ 揺れが収まったら広い駐車場など安全な場所に移動する
✗ マンションの駐車場で避難すると外壁が落ちる事があります。外壁から離れた経路で避難してください
▶ 停電した状態で避難される時、ブレーカーだけは必ず落としてから避難してください
大地震の時、震度7や震度6強は1回かもしれませんが、震度5・4・3が断続的に起こり、身体が常に揺れている感じで軽い船酔い状態になります。この身体が揺れている感じは1週間程続きました。こんな時はあまり無理せずに、まず広い駐車場で待機されることをおすすめします。
地震によって変化したものを片付け前にすべて撮影すること!
撮影すべきもの:
✓ 壊れた食器・家具・家電製品
✓ 動いた家具や家電製品
✓ 亀裂が入った壁
✓ 倒れて傷が入った家具
✓ ドアが開いた冷蔵庫
✓ 着れなくなった洋服
片付けが終わった後では分からなくなりますし、証拠として提出することも出来ません。撮影した写真は罹災証明書・地震保険等で使います。全体写真と近くからの写真を両方撮ると後で役立ちます。証拠は多いほど有利です。
ライフラインは電気 → 水道 → ガスの順番に復旧します。
熊本地震の実績:
✓ 電気:比較的早く復旧
✓ 水道(断水):約1か月後に復旧
✓ ガス:約2か月後に復旧
停電が続く間は、昼間に行動し夜は安全な場所であまり動かない方が良いです。
ライフラインの中で、断水が一番じわじわと体力・気力を消耗させます。
水洗トイレ1回に使う水は約7L(=7キロ)です。
4人家族で1日1人1回使うと約28L必要になります。
マンション8階にお住まいの場合、エレベーターは余震で停止することが多く、毎日28Lを階段で運ぶことになります。
熊本地震では震度4以上の余震が5月7日まで断続的に続き、エレベーターが稼働できない状態が続きました。
水をバスタブに貯めることができる場合は、すぐに行動してください!
バスタブ満タンで約250Lの水が入りますが、トイレのみの使用でも10日程度しかもちません。
飲料水は最初の2日間程で流通されますし、避難所には大量に運ばれるので心配は少ないです。断水復旧後に初めてガスで沸かしたお湯でお風呂に入れた時の感動と感謝は今でも忘れられません。
避難所生活が2日間ほど落ち着いたら家の片付けに行かれると思います。片付ける前にまず家の中の写真を沢山撮ることが最優先です。地震保険・罹災証明書等に役立ちます。
震災ゴミとして出せるのは期間が決まっており、期間内であれば指定の場所に出すと無料で持って行ってくれます。大型家具等費用がかかるような物でも無料で処分できます。
tendreでも廃棄するのを惜しんで震災ゴミで出せなかった品物がありましたが、1年・2年過ぎると使えない・使わないことに改めて気づかされ、費用を払って廃棄しました。思い切って震災ゴミとして出すことをおすすめします。
お年寄りなど重い物をご自身で出せない場合は、震災直後2か月位はボランティアの方々が全国から来てくれます。ボランティアセンターにお願いすると良いですよ。
通常のビニール袋では割れた物等で破けてしまい、段ボール箱は底が抜けると危険です。
おすすめはホームセンター等で売っている「土のう袋」
✓ とても丈夫で底が抜けない
✓ 中身が見えないためマジックで「壊れ物・ガラス等」と記載すると業者も分別しやすい
✓ 必ず軍手を着用して持ち運ぶこと
① 固定電話 → 固定電話:◎(停電がなければ繋がる)
② 固定電話 → 携帯電話:○
③ 携帯電話 → 携帯電話:▲(混雑で繋がりにくい)
④ LINE電話 → LINE電話:◎(アプリ通話は繋がりやすい)
停電時は一斉に携帯電話にかけるため、LINEなどアプリを使った通話・メッセージが繋がりやすいです。
指定された避難所には翌日頃に無料のWi-Fi「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」が設置されます。
このフリーWi-Fiは超強力です。急ぎでない安否確認はフリーWi-Fiが使えるようになってからでも大丈夫です。
✓ 避難所はコンセントが少ないため
延長コード・3つ又タップを持参すると良いです
✓ 民間の避難所(指定外)には無料Wi-Fiはありません
✓ 携帯充電用バッテリーも持ち出せるなら持参してください
震災直後はガソリンスタンドが長蛇の列になります。特にレギュラーガソリンは早期に不足します。
夜中はセルフサービスのガソリンスタンドで並ばずに給油できることが多いです。
ただし夜中の運転には注意が必要です:
✗ 気持ちが急いでいる方によるスピード違反・信号無視が多い
✗ 無灯火走行の車が多い
✗ フロントガラスやサイドミラーが破損したまま走行している車も多い
交通事故に十分注意して夜中に給油してください。
地震の時、移動しやすい手段は電動自転車が最強です!
① 電動自転車(最強):細い道もすり抜けられる・がれきがあっても抱えて移動できる・坂道も楽にのぼれる・リュックサックと組み合わせると荷物も運べる
② 私鉄・JR(運行していれば):運行している場合は最善
③ バス:大渋滞にはまり時間が全く読めない
④ 乗用車:道路陥没で大渋滞・駐車場探しに苦労・タワーパーキングは余震で稼働不能が多い
① 懐中電灯アプリ:停電の暗闇の中で逃げる時に役立った
② AbemaTV(アベマTV):地震直後の情報収集にライブニュース配信が役立った
③ Yahoo!カーナビ・Googleマップ:道路が寸断され変化した状況をリアルタイムで更新してくれた。備え付けカーナビでは対応できなかった
④ LINE:県外の友人・知人とメッセージのやり取りで情報収集・ストレス発散ができた
⑤ Facebook・Twitter:情報収集に活用
⑥ Yahoo!ニュース:次々に情報が入ってくる
⑦ Yahoo!天気:余震情報のサイレン通知は「うざい」と思うこともありますが、鳴らないと逆に怖くなってきます
① スマートフォン(必須)
② 延長コード・3つ又タップ:コンセントが少ない避難所での充電に必須
③ 銀マット:毛布はあるがマットがないと床が硬くて眠れない
④ 寝袋:毛布だけでは寒い場合も。寝袋の中に貴重品を入れると盗難防止になる
⑤ タオル・トイレットペーパー:フェイスタオル程度でよいが備え付けがない場合がある
⑥ マジック(筆記用具):物に名前を書いて盗難防止・取り違え防止
⑦ ゲーム機器:子どもがいる場合は特に有効
盗難に万が一遭っても良いような物だけ持ち込みましょう!
※枕は段ボールを適度な高さにしタオルで巻くと簡易的な枕になります。
地震で建物が壊れ転居せざるを得ない時、通常の不動産探しとは全く状況が違います。物件が激減している中で被災者が一斉に駆け込むため即日から行動を起こすことが最重要です。
① 住みたいエリアを考える
② そのエリアに強い地元の不動産屋に直接出向く
③ マンションの入居者募集の看板を見たら電話してすぐに不動産屋を訪ねる
④ これと思った物件があれば手付金を払ってでも確保する
⑤ 2日以内に不動産屋にジャッジを伝える
地震後は地元の不動産屋が自社管理物件のみしか扱わなくなるため、直接窓口に行くことが最も確実です。
✗ 他人任せにする
✗ 電話やインターネットだけで物件を探す
tendreでもこのやり方で1週間棒に振りました。地震後の物件探しの1週間は非常に大きいです。
物件を探そうと思われたら即日から行動してください!
不動産が決まったら引っ越し業者にもすぐに連絡を!地震直後は引っ越し業者も大忙しで日程がなかなか合いません。
自然災害により住家に被害が発生した場合に、被災者からの申請に基づき住家の被害認定調査を実施し、調査結果に応じて市が交付する証明書のことです。
罹災証明書がないと公的なお見舞金・病院の治療費免除・公共料金の減額・免除などの支援が受けられない場合があります。
被害状況が軽くても必ず申請してください。
① 身分証明証(必須):運転免許証・保険証・マイナンバーなど
② 住民票の所在と罹災住所が異なる場合は生活の本拠を確認できる書類(光熱費の領収書など)
③ 委任状(本人・同一世帯以外の方が交付を受ける場合)
④ 被害状況の写真(A4コピー用紙に9分割サムネイル印刷したものが受付の方に分かりやすい)
地震直後から2か月程度は窓口が混雑します(待ち時間3時間も当たり前)。緊急でなければ2か月ほどずらして昼過ぎに行くと待ち時間が少なくなります。
| 損害割合 |
認定 |
| 50%以上 | 全壊 |
| 40〜50% | 大規模半壊 |
| 20〜40% | 半壊 |
| 0〜20% | 一部損壊 |
| 0% | 無被害 |
※2016年熊本地震時の認定基準です。
半壊と一部損壊では支援内容が大きく異なります。
店舗・事務所・工場等の事業所は住居とは別に事業用「り災証明書」の申請が必要です。窓口が商業金融課等と異なるため役所で確認してください。
店舗・事業所の申請に必要なもの:
✓ 被害状況の写真(必須):内部の被害は写真のみで判断されます
✓ 地図(必須):Googleマップ等の印刷でOK
✓ 印鑑(必須):認印でOK
住居と店舗が一緒でも罹災証明書は別々の申請になります。
地震保険は火災保険とセットでのみ加入できます(単体加入不可)。
| 種類 |
対象 |
| 建物の地震保険 |
梁・柱・壁などの構造部分の破損 |
| 家財の地震保険 |
食器・テレビなど生活に使う物の破損 |
地震保険に加入していても建物のみで家財の保険に加入していない方が多いため、必ず確認してください。
地震保険の認定基準と罹災証明書の認定基準は全く異なります。罹災証明書が半壊認定でも地震保険は一部損壊の認定になる場合もあります。
被害状況の写真は地震保険の調査時にも大変役立ちます。地震によって以前と置いた場所から動いた些細なことでも調査員にお伝えください。
よくあるご質問
Q1. 大地震が発生した直後、まず最初にすべき行動は何ですか?
大地震直後はまず動かず、物が落ちない安全な場所で揺れが収まるまでじっとすることが大切です。揺れが収まったら広い駐車場など安全な場所へ移動します。夜間は停電で真っ暗になるため懐中電灯アプリが役立ちます。避難の際は必ずブレーカーを落としてください。マンションは外壁が落ちることがあるため外壁から離れた経路で避難しましょう。
Q2. 地震直後に家の被害を記録する際に大切なことは何ですか?
片付けを始める前に必ず家の中の被害状況を写真で記録することが最重要です。壊れた物・動いた家具・亀裂が入った壁・傷がついた家具など地震によって変化したものをすべて撮影してください。全体写真と近くからの写真を両方撮ると罹災証明書・地震保険の申請時に証拠として役立ちます。片付け後では被害状況が分からなくなるため撮影を必ず先に行いましょう。
Q3. 地震後のライフラインはどの順番で復旧しますか?
地震後のライフラインは電気→水道→ガスの順番で復旧します。熊本地震では断水が約1か月、ガス復旧には約2か月かかりました。ライフラインの中で断水が最もじわじわと体力と気力を消耗させます。水洗トイレ1回に約7Lの水が必要なため、断水前にはバスタブに水を貯めることを強くおすすめします。
Q4. 断水時にトイレの水を確保するにはどうすればよいですか?
断水が予想される場合はすぐにバスタブに水を貯めてください。バスタブ満タンで約250Lの水が入りますが4人家族でトイレのみに使用した場合でも10日程度しかもちません。水洗トイレ1回に約7L必要なため4人家族で1日1回ずつ使うと約28Lになります。マンション上階はエレベーターが余震で停止することが多く水を階段で運ぶことになるため早めの備えが大切です。
Q5. 地震直後の通信手段として最も繋がりやすいのは何ですか?
地震直後は固定電話同士が最も繋がりやすく、停電時はLINE電話などアプリを使った通話がおすすめです。バッテリー消耗を防ぐため通話は極力避けメッセージでやり取りしましょう。指定避難所には翌日頃に00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)の無料Wi-Fiが設置されます。延長コードや電源タップを持参すると避難所での充電に役立ちます。
Q6. 地震の時に最も移動しやすい手段は何ですか?
地震時に最も移動しやすい手段は電動自転車です。道路の陥没や大渋滞が発生する中、自転車は細い道をすり抜けることができがれきがあっても抱えて移動できます。公共交通機関が運行していれば私鉄やJRが最善ですが、乗用車は大渋滞と駐車場探しに苦労します。電動自転車はリュックサックと組み合わせることで機動力が大幅に上がります。
Q7. 避難所に持って行くと便利な物は何ですか?
避難所に持って行くと便利な物は、延長コード・銀マット・寝袋・タオル・トイレットペーパー・マジック・ゲーム機器(子どもがいる場合)です。スマートフォンは必ず持参してください。銀マットがないと床が硬く眠れません。寝袋の中に貴重品を入れると盗難防止になります。持ち込みは最小限にして盗難に遭っても困らない物だけにしましょう。
Q8. 罹災証明書はどのような場合でも申請すべきですか?
被害状況が軽くても必ず罹災証明書を申請することをおすすめします。罹災証明書がないと公的お見舞金のほか病院の治療費免除・公共料金の減額や免除などが受けられない場合があります。申請は基本的に身分証明書があれば可能です。地震直後から2か月程度は窓口が混雑するため緊急でなければ2か月ほどずらして昼過ぎに行くと待ち時間が少なくなります。
Q9. 地震後に賃貸物件を探す際のポイントを教えてください
地震後の賃貸物件探しは即日から行動することが最重要です。住みたいエリアに強い地元の不動産屋に直接出向いてください。電話やインターネットだけの物件探しは時間がかかりおすすめできません。良い物件があれば手付金を払ってでも確保し2日以内に判断することが大切です。地震後は地元の不動産屋が自社管理物件のみを扱うため直接窓口に行くのが最も確実な方法です。
Q10. 地震保険の建物と家財の違いについて教えてください
地震保険には建物と家財の2種類があります。建物の地震保険は梁・柱・壁などの構造部分の破損が対象です。家財の地震保険は食器・テレビなど生活に使う物の破損が対象です。地震保険は火災保険とセットでのみ加入できます。建物の保険のみ加入して家財の保険に加入していない方が多いため必ず確認してください。被害状況の写真は地震保険の調査時にも大変役立ちます。